【専門家が解説】中絶後にDNA鑑定はできるの?

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2025.12.17

胎児DNA鑑定

【専門家が解説】中絶後にDNA鑑定はできるの?

【専門家が解説】中絶後にDNA鑑定はできるの?

望まない妊娠や、さまざまな事情で中絶を選択したあと、「お腹の子の父親が誰なのかを知りたい」と思う方は少なくありません。
そこで気になるのが、「中絶後でもDNA鑑定はできるのか?」という点です。
結論として、中絶手術で取り出された胎児組織が正しく保存されていれば、DNA鑑定ができる場合があります。
ただし、すべての医療機関が対応しているわけではなく、検体の状態によっては鑑定できないこともあります (1)。
本記事では、鑑定に使える検体の種類、検査の流れ、中絶方法による違い、注意点などをわかりやすく説明します。
なお、詳しい判断は必ず医師や専門家に相談してください。

◆ 中絶後でもDNA鑑定はできるの?

 
中絶後のDNA鑑定とは、中絶手術で摘出された胎児の細胞を使って、父子・親子関係を調べる検査です。
胎児のDNAと、母親や父親候補のDNAを比較して、どのくらい父子関係があるか統計的に判断します。
日本国内でも、このような中絶後の鑑定に対応している専門機関があり、その一つが seeDNA遺伝医療研究所です。

 

◆ 鑑定に使われる胎児の検体

胎児の検体(サンプル)は、中絶の方法や週数によって変わります。

絨毛膜(じゅうもうまく)

初期中絶で得られる胎児の組織。母体細胞が混ざりやすいので処理が必要です。

胎盤・臍帯(さいたい)

妊娠が進むと胎盤や臍帯がはっきりしてくるため、検体として扱いやすくなります。

羊水

妊娠中に羊水穿刺で採取します。出生前の親子鑑定で使われることが多いです (3)。

 

 鑑定のしくみ


DNA鑑定は次の流れで行われます。

  1. 検体の採取と保存:中絶手術の際に胎児組織を採取し、冷蔵・冷凍で保存します。
  2. DNAの抽出と解析:胎児と母親、父親候補のDNAを取り出し、STR・SNPというマーカーを調べます (1)。
  3. 結果の判定:複数のマーカーの一致率から父権肯定確率を計算し、父子関係を判断します。

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◆ 中絶方法の違いと影響

 

● 初期中絶(〜11週6日)

吸引法などで子宮内容物を取り出すため、絨毛膜が採取できれば鑑定可能です。ただし母体組織が混ざりやすく、検体の質が結果に影響します。(2)

● 中期中絶(12〜21週6日)

胎盤・臍帯がしっかりしてくるので、検体が確保しやすく鑑定に向いています。

● 妊娠22週以降

妊娠22週を過ぎると、胎児が一定の生存可能性を持つ時期に入るため、法律上の制限が非常に厳しく、原則として中絶は行えません。

● 薬剤中絶

胎児組織が自然に排出されるため、

  • 組織が崩れやすい
  • 母体と混ざる
  • DNAが取り出しにくい

という理由から、鑑定に必要な検体を確保することはほぼ不可能です。

 

中絶後DNA鑑定のメリットと注意点

メリット

  • 父子関係をはっきりさせることができる (1)
  • 将来のトラブルを防ぎやすい
  • 正しい手順で行えば、裁判などで証拠として使える場合もある

 注意点

  • 検体の状態によっては鑑定できない場合がある
  • 母体細胞の混入で結果が不安定になることがある
  • 精神的な負担が大きくなる場合がある
  • 法的に有効かどうかはケースごとに異なる

 まとめ

  • 中絶後の胎児組織を使ったDNA鑑定は、条件が揃えば可能です。
  • 鑑定には胎児の組織に加え、母親と父親候補の検体も必要です。
  • 薬剤中絶では検体が確保しにくいため、ほとんど鑑定できません。
  • 検討する場合は、中絶を行う医療機関や seeDNA遺伝医療研究所 に早めに相談することをおすすめします。

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参考リンク

(1) Forensic Science International, 2023

(2) Methods in Molecular Biology, 2018

(3) Cellular and Molecular Biology, 2016

 

DNA鑑定に関する不安や疑問、親子の血縁関係、パートナーの浮気などにお悩みでしたら、遺伝子検査の専門家が、しっかりとご安心いただけるようサポートいたしますのでお気軽にお問合せください。


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著者

医学博士/遺伝子解析担当:A.M.

2015年東京医科歯科大学大学院 医学博士課程を修了後、同大学整形外科にて特任研究員および研究補佐員として勤務。
2018年より株式会社seeDNAに入社後、STR鑑定5,000件以上、NIPPT鑑定約4,000件以上の検査やデータ解析、研究開発などを担当。
正確性と品質管理を徹底することで、鑑定ミス「0」を継続中。これまで培った研究経験と分析力を活かし、お客様に安心と信頼をお届けできるよう、品質向上に日々取り組んでいます。

seeDNA遺伝医療研究所医学博士 富金 起範