【専門家が解説】親子DNA鑑定でよく使われる検体って何?
◆ 親子DNA鑑定って?検体って何を使うの?

seeDNA遺伝医療研究所にも、こんな質問がたくさん届いています。
◆ いちばん使われる検体は「口腔上皮」

親子DNA鑑定で最も多く使われているのが、「口腔上皮(こうくうじょうひ)」です[1]
これは、ほほの内側にある粘膜の細胞のこと。
綿棒でほほの内側を数回こするだけで採取でき、
- 痛くない
- 血が出ない
- 安定してDNAが取れる
といった理由から、世界中で標準的に使われています。
◆ 唾液だけじゃダメなの?

「唾液をつければいいのでは?」と思う人も多いですが、実はこれは誤った認識です。
唾液のほとんどは水分で、DNAはほとんど含まれていません。
DNAがあるのは、唾液の中に少し混ざっている口腔上皮細胞です。
そのため、ただ唾液をつけるだけではなく、
細胞をしっかりこすり取ることが大切になります。
◆ 身近な物も検体になるって本当?

実は、口腔上皮以外にもDNA鑑定に使える物があります
◆ よく使われる検体を比べてみよう
|
検体の種類 |
特徴 |
DNAの取りやすさ |
|---|---|---|
|
口腔上皮 |
簡単・安全 |
とても高い |
|
歯ブラシ |
家で準備できる |
高い |
|
毛髪(毛根付き) |
採取しやすい |
高い |
|
タバコ |
唇の細胞が付着 |
中~高 |
|
爪・耳垢 |
少量でも可能 |
中 |
※検体の状態によって結果は変わります。
◆ 検体を選ぶときの注意ポイント

検体を使うときは、次の点に注意しましょう。
- 濡れているとDNAが壊れやすい
- いろいろな人が触った物は避ける
- できるだけ新しい状態で保管する
◆ まとめ
参考文献
[1] Al-Nahrain Journal of Science., 2016 Sep.
[2] Journal of Forensic Sciences., 2000 Jun.
[3] Japanese Journal of Science and Technology for Identification., 1997 Aug.
seeDNA遺伝医療研究所は国内自社ラボでDNA鑑定を実施しており、国際基準を満たす設備と品質管理体制が整っています。
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著者
医学博士/検査員:L.L.
国際医療福祉大学大学院で臨床医学部の博士号取得後、seeDNAで検査員として勤務。妊娠中の親子DNA鑑定の検査やデータ解析を担当している。
