【医師が監修】NIPT(新型出生前診断)を受けるべきか判断するために

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2026.03.21

胎児DNA鑑定

【医師が監修】NIPT(新型出生前診断)を受けるべきか判断するために

リライティング日 : 2026年 04月 25日

【医師監修】NIPT(新型出生前診断)を受けるべきか判断するために|検査の特徴・限界・判断基準を専門家が解説

【要約】
NIPT(新型出生前診断)は母体血から胎児のDNAを解析し、ダウン症など染色体異常のリスクを評価する非侵襲的検査です。本記事では検査の特徴、メリット、限界、遺伝カウンセリングの重要性、受検判断の基準について医師監修のもと解説します。

目次

◆ NIPTとは何か(出生前検査の位置づけ)

NIPTとは何か(出生前検査の位置づけ)

妊娠期に出生前検査を検討する際、「NIPT(新型出生前診断)を受けるべきかどうか」は多くの妊婦が直面する重要な課題です。

NIPTは母体血中に含まれる胎児由来DNAを解析し、21トリソミー(ダウン症候群)など特定の染色体数的異常のリスクを評価する非侵襲的出生前遺伝学的検査です(1)。

主な出生前検査の比較
検査名 種類 検査方法 流産リスク
NIPT 非侵襲的・スクリーニング 母体血採取 なし
母体血清マーカー検査 非侵襲的・スクリーニング 母体血採取 なし
絨毛検査 侵襲的・確定診断 絨毛採取 約1%
羊水検査 侵襲的・確定診断 羊水採取 約0.3%

◆ NIPTの特徴とメリット

NIPTの特徴とメリット

NIPTは採血のみで実施できるため、羊水検査など侵襲的検査と比べ流産リスクが極めて低い点が特徴です。

また検査結果が陰性であれば妊婦の不安軽減につながる場合もあり、医学的背景に応じて選択肢となり得ます。

NIPTの主なメリット

  • 母体への身体的負担が少ない(採血のみ)
  • 流産リスクがない
  • 妊娠10週以降の早期に実施可能
  • 感度・特異度が高い
  • 陰性的中率が高く、不安軽減に寄与

◆ 注意すべき限界(確定診断ではない)

一方でNIPTはあくまでスクリーニング検査であり、確定診断ではありません(2)。

陽性となった場合には羊水検査など追加検査が必要であり、またすべての先天性疾患を調べられるわけではない点にも注意が必要です。

NIPTの主な限界

  • 確定診断ではなく、陽性時には羊水検査などの追加検査が必要
  • 調べられる染色体異常は限定的(主に13・18・21トリソミーなど)
  • すべての先天性疾患を検出できるわけではない
  • 偽陽性・偽陰性の可能性が存在する

◆ 遺伝カウンセリングの重要性

遺伝カウンセリングの重要性

厚生労働省の指針では、NIPTの実施に際して適切な情報提供と遺伝カウンセリング体制を整備し、検査結果の解釈やその後の選択肢まで含めて十分に理解した上で受検することが求められています(1)。

国立成育医療研究センターも、NIPTは不特定多数を対象としたマススクリーニングではなく、医学的背景や心理的状況を踏まえて慎重に位置づけるべき検査であるとしています(2)。

◆ 受けるかどうかは価値観も含めた判断

医学的には高年齢妊娠、超音波で異常が示唆される場合、染色体異常妊娠の既往がある場合などで検討されます(1)。

しかし検査を受けるか否かは医学的基準だけで決められるものではなく、結果を知ることの意味や家族の価値観が深く関与します。

重要なのは「受ける/受けない」の正解を探すことではなく、検査の意義と限界を理解し、医療者と相談しながら納得できる選択を行うことです。

◆ まとめ:NIPT受検の判断基準

NIPT受検判断のチェックポイント
観点 確認すべき事項
医学的背景 高年齢妊娠、超音波異常所見、染色体異常妊娠の既往の有無
検査の理解 NIPTがスクリーニング検査であること、調べられる範囲を把握
結果後の選択肢 陽性時の追加検査(羊水検査など)の必要性を理解
家族の価値観 結果を知ることの意味、家族での話し合いの有無
カウンセリング 遺伝カウンセリングの受講と情報提供体制の確認

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※本記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断や判断は医療機関でご相談ください。

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よくある質問(FAQ)

Q. NIPT(新型出生前診断)とは何ですか?

NIPTは母体血中に含まれる胎児由来DNAを解析し、21トリソミー(ダウン症候群)など特定の染色体数的異常のリスクを評価する非侵襲的出生前遺伝学的検査です。採血のみで実施でき、流産リスクがありません。

Q. NIPTは確定診断になりますか?

いいえ、NIPTはあくまでスクリーニング検査であり確定診断ではありません。陽性となった場合には羊水検査など追加検査が必要となります。

Q. NIPTはどのような場合に検討されますか?

医学的には高年齢妊娠、超音波で異常が示唆される場合、染色体異常妊娠の既往がある場合などで検討されます。ただし、医学的基準だけでなく、家族の価値観も含めた判断が重要です。

Q. NIPTを受ける前に遺伝カウンセリングは必要ですか?

はい、厚生労働省の指針では、NIPTの実施に際して適切な情報提供と遺伝カウンセリング体制を整備し、検査結果の解釈やその後の選択肢まで含めて十分に理解した上で受検することが求められています。

Q. NIPTで調べられる疾患は何ですか?

主に21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトー症候群)などの染色体数的異常のリスクを評価できます。すべての先天性疾患を調べられるわけではありません。

参考文献

(1) NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設認証の指針
『厚生労働省/日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会』

(2) NIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)について
『国立成育医療研究センター』

(3) 母体血を用いた出生前遺伝学的検査に関する見解
『日本産科婦人科学会、2022年』

監修者

医学博士・医師
広重 佑(ひろしげ たすく)

医学博士、日本泌尿器科学会専門医・指導医、がん治療学会認定医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、日本抗菌化学療法学会認定医、性感染症学会認定医、Certificate of da Vinci system Training As a Console Surgeonほか

2010年に鹿児島大学医学部を卒業後、泌尿器科医として豊富な臨床経験を持つ。また、臨床業務以外にも学会発表や論文作成、研究費取得など学術活動にも精力的に取り組んでいる。泌尿器科専門医・指導医をはじめ、がん治療、抗加齢医学、感染症治療など幅広い分野で専門資格を取得。これまで培った豊富な医学知識と技術を活かして、患者様一人ひとりに寄り添った医療を提供している。