バニシングツインのDNA検査に対する影響
著者
出生前の胎児DNA鑑定(NGS)担当M
所属:株式会社seeDNA 検査部
はじめに
はじめまして、seeDNAで出生前の胎児DNA鑑定を担当しているMです。
今回のブログでは、私が担当しているお腹の赤ちゃん(胎児)のDNA検査に対するバニシングツインの影響についてお話したいと思います。
バニシングツインとは、妊娠初期に双子の妊娠であった胎児の一方が自然に消失してしまう現象です。主には、超音波検査で確認されていた片方の胎児の姿が見えなくなることで発覚することが多くあります。
バニシングツインはなぜ起こるのか?
バニシングツインは、一般的には妊娠初期の6週から8週の間に発生しやすく、多くのケースでは、残った胎児には大きな影響はありません。バニシングツインは、消失した胎児に遺伝的な問題や発育の不全によって、胎児が正常な発育ができないことで発生することが多くあります。近年増加している体外受精(IVF)による妊娠によって、バニシングツインの発生するケースも増加の傾向にあると言われています。妊娠中のDNA検査の種類
弊社がサービスを行っている妊娠中のDNA検査には、「妊娠中の親子DNA鑑定」と「新型出生前診断(NIPT)」があります。「妊娠中の親子DNA鑑定」は、胎盤をとおして母体血中に流れ出た胎児のDNAを解析して、胎児の父親を確認するDNA鑑定で、「新型出生前診断(NIPT)」は、ダウン症候群(21トリソミー)やパトウ症候群(13トリソミー)など、お腹の赤ちゃんの染色体異常を調べる遺伝子検査です。
どちらも、胎児を傷つける可能性のある羊水検査や絨毛膜検査と異なり、流産の危険性がないため、非常に多くの方から検査のお申込みを頂いているDNA検査です。
妊娠中の胎児の父親がわかる
胎児のダウン症など遺伝性疾患のリスクがわかる
DNA検査に対するバニシングツインの影響
バニシングツインは、消失した胎児のDNAが母体の血液中に残存することがあるため、妊娠中の親子DNA鑑定や新型出生前診断の検査に影響を与える可能性があります。
例えば、胎児と父親の親子関係の鑑定を行う際に検出された胎児のDNAが、消失した胎児のものであった場合、単胎妊娠とは異なる結果が示されるため、親子関係の解析が難しくなることがあります。
また、胎児の遺伝性疾患のリスクを調べる新型出生前診断(NIPT)では、バニシングツインにより消失した胎児に染色体異常があった場合、そのDNAが検出されることで、健康な胎児に対する遺伝性疾患のリスクを正しく出せない可能性もあります。
バニシングツインが、その後の妊娠に与える影響
バニシングツイン後の妊娠は、母親と残った胎児の健康を維持することで、多くのケースで安心して妊娠を継続することができると言われています。
胎児の健康維持には、成長や発育を確認するための定期的な超音波検査の受診、母親の健康状態の確認として、胎児の成長に必要な栄養素やホルモンバランスのチェックや、家族や友人の協力によるストレスの軽減などがあります。
さいごに
妊娠中の親子DNA鑑定や新型出生前診断は、お腹の赤ちゃんや母体に対して非常に安全で有用な検査ではありますが、バニシングツインなどの特殊な条件を知らずに解析を行うと、正しい結果をお出しするのに時間がかかってしまうことがあります。
そのため、正しい結果を早く報告するために、バニシングツインや多胎妊娠の場合は、検査開始前にご連絡をいただくようご協力をお願いしています。
また、seeDNAでは、出生後の子どもを対象としたバニシングツインを検出できる特殊DNA鑑定を2025年2月にサービスを開始する予定です。
seeDNAの安心サポート
seeDNAは国際品質規格ISO9001とプライバシー保護のPマークを取得した、安心と信頼のDNA鑑定専門機関です。妊娠中の赤ちゃんの血縁関係や健康状態に関する不安がありましたら、DNA鑑定の専門家が、しっかりとご安心いただけるようサポートいたしますのでお気軽にお問合せください。
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