簡単解説!DNA、遺伝子、染色体の違いとは?

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2024.09.10

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簡単解説!DNA、遺伝子、染色体の違いとは?

 

著者

seeDNA検査部で出生前の胎児DNA鑑定(NGS)担当Oのイメージ

親子DNA鑑定(STR)担当L

所属:株式会社seeDNA 検査部

 

 

生命の遺伝情報を理解するために欠かせない重要な要素である「DNA(デオキシリボ核酸)」、「遺伝子」、「染色体」は、それぞれが異なる役割を担いながらも、互いに深く関連しあっています。

人間の体は、「細胞」と呼ばれる基本的な単位で構成されており、その細胞の中心にある核には「染色体」があり、その中の「DNA」の一部が「遺伝子」として働いています。

この記事では、日常で耳にすることが多くなってきたものの、意外と知られていない「DNA」、「遺伝子」、「染色体」について、わかりやすく説明していきます。

弊社の新型出生前診断(NIPT)や出生前の胎児DNA鑑定に関連する知識を深め、正しい理解に役立てていただければ幸いです。

 

DNA(デオキシリボ核酸)って何?

DNA

DNAは細胞の核内に存在し、二重らせんという独特の構造を持っています。この構造は、アデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)、グアニン(G)という4種類の塩基で構成されており、その配列によって遺伝情報が決まる仕組みになっています。

DNAは、ほぼすべての生物に存在する物質であり、遺伝情報の保管とその情報を次の世代へと受け継ぐ役割を果たしています。

 

 

 

遺伝子って何?

遺伝子

遺伝子は、人間の体を作り上げる「設計図」としての役割で、人体にはおよそ20,000〜25,000の遺伝子が存在しており、DNAの特定の配列から構成されています。

生物の特徴や性質(例えば、目の色や髪の色、血液型、アルコールへの耐性など)を決定する情報を持っており、これらの遺伝子は親から子へと受け継がれるため、家族間で似たような特徴や性質が見られることがよくあります。

 

染色体って何?

染色体

染色体は、細胞の核内に存在し、約2メートルにもなるDNAがヒストンというタンパク質に巻きつき、非常にコンパクトな形で凝縮されています。ヒトの体細胞には46本(23対)の染色体があり、そのうち22対は常染色体、残りの1対は性染色体(XXまたはXY)と呼ばれます。

染色体は細胞分裂の過程で正確に複製され、新たにできる細胞へ遺伝情報を引き継ぎますが、この過程でエラーが起こると、遺伝性疾患の原因となる場合があり、染色体の数や構造に異常が生じると、ダウン症候群やエドワーズ症候群、ターナー症候群といった遺伝性疾患が発生することがあります。

 

 

 

まとめ

DNAは遺伝情報が保存される分子であり、遺伝子はそのDNAの特定部分で、生物の特徴や性質を決める役割を持っています。一方、染色体はDNAがコンパクトに凝縮された構造であり、細胞分裂の際に遺伝情報を正確に伝える役割を担っています。

ヒトの遺伝情報を町に例えるならば、染色体はその町を形成する46棟の建物で、遺伝子はその建物内の部屋、そしてDNAはその建物を構築する一つ一つのブロックのような存在です。

これら3つの要素は、生命の維持や進化に欠かせない役割を果たしており、生物の成長や遺伝情報の継承に深く関わっているのです。

 

 

参考文献

 DNA、遺伝子、染色体、ゲノムってなに? ゲノム編集解説ウェブサイト(参照 2024-8-30)

遺伝子を知る 大塚製薬(参照 2024-8-30)

 

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