リライティング日 : 2026年 03月 08日
【要約】
NIPTとNIPPTは名前が似ていますが、目的が全く異なる検査です。NIPTは赤ちゃんの染色体異常を調べる医療検査、NIPPTは胎児と父親候補の親子関係を確認するDNA鑑定。本記事では医師監修のもと、両者の違いを表で分かりやすく解説します。
目次
- NIPT(新型出生前検査)とは? ― 赤ちゃんの健康チェック
- NIPPT(出生前親子DNA鑑定)とは? ― 親子関係の確認
- NIPTとNIPPTの共通点と違いを比較表で解説
- 最後に ― 目的に応じて検査を選ぶことが大切
- よくある質問(FAQ)
- 参考文献
- 著者情報
- seeDNAへのご相談
◆ NIPT(新型出生前検査)とは?

検査の目的は「赤ちゃんの健康チェック」
まずはNIPTから見ていきましょう。
正式名称は「Non-Invasive Prenatal Testing」で、「非侵襲的出生前遺伝学的検査」と訳されます。
少し難しそうな言葉ですが、簡単に言うと「お腹の赤ちゃんに負担をかけずに、健康状態を調べる検査」のことです。具体的には、お腹の赤ちゃんの染色体異常がないかを調べます (1)。
「染色体」というのは、私たちの体を作る設計図のようなもので、通常は23組46本あります。でも、この数が多かったり少なかったりすると、何らかの障害につながることがあります。
NIPTでは、そんな染色体の数に異常がないか、特に以下の3つの病気のリスクを調べることが一般的です (2)。
| 対象疾患 | 概要 |
|---|---|
| 21トリソミー(ダウン症候群) | 21番染色体が3本ある状態 |
| 18トリソミー(エドワーズ症候群) | 18番染色体が3本ある状態 |
| 13トリソミー(パトー症候群) | 13番染色体が3本ある状態 |
検査する病院によっては、性別を決める性染色体の異常や、その他の染色体の異常まで調べられることもあります。
どうやって検査するの?
驚くことに、検査方法はとってもシンプル。お母さんの腕から、たった20mlほどの血液を採るだけなんです。
「え、それだけで赤ちゃんのことが分かるの?」
そう思いますよね。じつは、お母さんの血液の中には、お腹の赤ちゃんから流れてきたDNAのかけら(cell-free fetal DNA:cffDNA)が含まれています。NIPTは、この小さなDNAのかけらを最先端の次世代シーケンサーで分析することで、赤ちゃんの染色体に異常がないかを調べているんです (3)。
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◆ NIPPT(出生前親子DNA鑑定)とは?

検査の目的は「親子関係の確認」
次に、もう一つのNIPPTです。
正式名称は「Non-Invasive Prenatal Paternity Testing」で、「非侵襲的出生前親子鑑定」と訳されます。もうお気づきかもしれませんが、NIPPTの目的は、赤ちゃんの健康とはまったく関係ありません。
この検査は、お腹の赤ちゃんと父親候補の間に、血のつながりがあるかどうかを調べるためのものです (4)。
どうやって検査するの?
NIPTと同じように、お母さんの血液に含まれる赤ちゃんのDNAのかけらを使います。そこに、父親候補のDNAサンプル(口の粘膜や髪の毛、歯ブラシなどから採取)を加えて、2つのDNAをじっくり比較します。
もし遺伝子のパターンが一致すれば、「この二人は親子である」と判断されます。その確率はなんと99.9%以上!もし一致しなければ、0%とハッキリと分かります。
この検査は、養育費や相続など法律的な問題を解決するためや、個人的な疑問を解消するために利用されます。とくに、アメリカでは夫婦関係にないカップルの4割以上が出産しているため、とても一般的な検査とされています。
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◆ NIPTとNIPPTの共通点と違いをまとめると

ここまで解説したことを、表にまとめてみましょう。
| 項目 | NIPT | NIPPT |
|---|---|---|
| 目的 | 赤ちゃんの染色体異常のチェック | 赤ちゃんと父親候補の親子関係の確認 |
| 対象 | 赤ちゃんの健康状態 | 親子関係(生物学的な血縁) |
| 検査方法 | お母さんの血液採取 | お母さんの血液と父親候補のDNAサンプル |
| 医療行為? | 医療行為として、病院で実施 | 鑑定サービスとして、個人的な目的で利用 |
| 提供される情報 | 赤ちゃんの健康リスクに関する情報 | 親子関係の有無に関する情報 |
似ているけど、実はぜんぜん違う!
この二つの検査は、どちらも「お母さんの血液から、お腹の赤ちゃんのDNAを調べる」という点は同じです。この方法だと、お母さんや赤ちゃんに負担がかからず、流産のリスクもほとんどありません。
でも、何を知るために検査をするのか、その目的が根本的に違います。
NIPTは、赤ちゃんの健康を守るための医療行為として、病院やクリニックで行われます。結果が陽性だった場合、医師と相談しながら、確定診断のための精密検査に進むことになります。
一方、NIPPTは、あくまで親子関係を調べるための鑑定サービスです。法律的な問題や個人的な疑問を解決するために使われるもので、赤ちゃんの病気や健康に関する情報は一切分かりません。
◆ 最後に

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よくある質問(FAQ)
Q1. NIPTとNIPPTの違いは何ですか?
NIPT(非侵襲的出生前遺伝学的検査)は、お腹の赤ちゃんの染色体異常をチェックする医療検査です。一方、NIPPT(非侵襲的出生前親子鑑定)は、赤ちゃんと父親候補との間に血のつながりがあるかどうかを調べる鑑定サービスです。名前は似ていますが、検査の目的はまったく異なります。
Q2. NIPTではどのような病気が分かりますか?
NIPTでは、主に21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトー症候群)の3つのリスクを調べます。検査する病院によっては、性染色体の異常やその他の染色体異常まで調べることができる場合もあります。
Q3. NIPPTの検査精度はどのくらいですか?
NIPPTでは、お母さんの血液中に含まれる赤ちゃんのDNAのかけらと、父親候補のDNAサンプル(口の粘膜・髪の毛・歯ブラシなど)を比較します。遺伝子のパターンが一致した場合は親子関係が99.9%以上の確率で判定でき、一致しなければ0%とハッキリと結果が分かります。
Q4. NIPTやNIPPTは赤ちゃんに負担がかかりませんか?
どちらの検査もお母さんの腕から約20mlの血液を採取するだけで行えます。羊水検査などとは異なり、お母さんや赤ちゃんに負担をかけず、流産のリスクもほとんどない安全な検査方法です。
参考文献
(1) Screening for Fetal Chromosomal Abnormalities『ACOG Practice Bulletin、2020年10月』
著者情報
著者:seeDNA 遺伝医療研究チーム
株式会社seeDNAにて新型出生前検査と遺伝子検査を行う専門家チームです。2016年には特許技術である微量DNA解析を用いた日本国内初の出生前DNA鑑定を開発しました。海外ロイヤリティフリーの新型出生前検査と次世代DNA鑑定の開発に成功した日本国内初の検査機関です。
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